歳時記的な生活

俳句の季語について

20171110

緑青の梵鐘の音や波郷の忌

 

深大寺石田波郷の墓がある、そこを訪ねたときの句である。

深大寺は私が学生の時に六年間住んだ町である、初詣、何かあった際によく訪れていた場所でだった。そこが俳句の一種の聖地であることを知ったのは俳句をはじめてしばらくたった後である。私の師の師である上田五千石も深大寺が舞台であろう作品をいくつの残している。

 

綿虫によびとめられし深大寺

 

また、句碑は石田波郷の他にも中村草田男などの句碑もある。

そんな深大寺の有名なものの一つに梵鐘がある。戦争を潜り抜けた鐘であり、今は新しいものにかわっているが古いものは展示されている。

朝昼晩3回つかれている。帰りのバスを待っている時にその鐘の音を聞いたときの句である。青い錆の鐘の音がバスを待っている自分のところに届いてくる、ああ今日は波郷のなくなった日だったなと思った。